
💡第三種電気主任技術者試験(以下電験三種)の難易度について解説していきます。
電験三種の試験内容
💡まず、電験三種ではどのような分野が出題されるのでしょうか。
電験三種の試験内容は以下になります。
科目名 | 科目の名称 |
理論 | 電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測 |
電力 | 発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。) の設計及び運用並びに電気材料 |
機械 | 電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、 電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理 |
法規 | 電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理 |
理論、電力、機械、法規の4科目あり、全て5択の選択問題になっています。
計算問題と文章の正誤を問う文章問題の2種類で構成されており、なんと法規科目にも計算問題があります。出題内容は高卒程度と言われていますが、正確には工業高校電気科卒程度だと思います。
複雑な計算はありませんが、電気のことについて原理まで詳細に理解している必要があります。
計算問題では微分積分行列といった計算手法は不要です。
高校数学でいう数Ⅲ・Cを学んでおく必要は無いということですね。
計算力だけで言えば四則演算ができれば全ての問題が解けるはずです。
実際私自身、高校は理系、大学は機械科でしたが、オームの法則くらいしか記憶にありませんでした。
(これに関しては自分がアホなだけだと思います。)
電気の知識は中学理科程度だったので、電験三種の場合は文理はあまり関係ないと個人的には思いました。
電験三種の合格率
💡電験三種の合格率は以下の通りです。
電験三種には科目合格制度があります。
科目ごとにその年の合格基準があり(おおよそ6割)、合格した科目に関しては次2年間は免除となります。
以下の表の科目合格率は受験者の中で一科目でも科目合格した割合を示しています。
年度 | 受験者 | 合格者 | 科目合格者 | 合格率(%) | 科目合格率(%) |
2011 | 48,864 | 2,674 | 13,245 | 5.5 | 27.1 |
2012 | 49,452 | 2,895 | 14,741 | 5.9 | 29.8 |
2013 | 49,575 | 4,311 | 12,381 | 8.7 | 25.0 |
2014 | 48,681 | 4,102 | 14,625 | 8.4 | 30.0 |
2015 | 45,311 | 3,502 | 13,389 | 7.7 | 29.5 |
2016 | 46,552 | 3,980 | 13,457 | 8.5 | 28.9 |
2017 | 45,720 | 3,698 | 12,176 | 8.1 | 26.6 |
2018 | 42,976 | 3,918 | 12,335 | 9.1 | 28.7 |
2019 | 41,543 | 3,879 | 13,318 | 9.3 | 32.1 |
2020 | 39,010 | 3,836 | 11,686 | 9.8 | 30.0 |
電験三種の直近の合格率は9.8%となっています。
科目合格率は30.0%です。
合格者は10人に1人ですから、非常に難関な資格と言えます。
10年前はなんと5.5%となっており、徐々に易化傾向が見えますがまだまだ難関資格です。
私の周りを見ても、一発で合格している人はほとんどおらず、科目合格を経て
2年、3年かけて合格するのが一般的です。
焦らず長い目で見て合格を目指しましょう。
電験三種の特徴
この試験の特徴といえば、過去問と同じ問題がほとんど出題されないという事です。
よくある過去問だけ解いておけば合格できる他の資格試験とは別物です。
その為、過去問にとらわれずに、どんな問題にも対応できるよう、基礎力と応用力が必要になります。
電験三種は電気界隈を代表する資格であり、参考書も多く出版されています。
どれを選んだらいいか分からず、悩んだ挙句めんどくさくなって投げ出してしますのはもったいないです。
以下の記事では代表的な参考書・過去問をメリット、デメリットを踏まえながら紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
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