もくじ
問.1 難易度★★☆

解答
(4)
アースダムは、土壌を主材料としたダムであって、灌漑用の池などを作るのに適している。
基礎の地質が強固でなくても構築できる

ポイント
・アースダムは、土壌を主成分としたダム
・岩石と土壌でつくられるのがロックフィルダム
問.2 難易度★☆☆

解答
(5)
運転中の水車の流水経路中のある点で圧力が低下し、そのときの
飽和水蒸気圧以下になると、その部分の水は蒸発して流水中に微細な気泡が発生する。
その気泡が圧力が高い箇所に到達すると押し潰され消滅する。
このような現象をキャビテーションという。
水車にキャビテーションが発生すると、ランナやガイドベーンの壊食、効率の低下、振動や騒音の増大など水車に有害な減少が現れる
吸い出し管の高さを低くすることは、キャビテーションの防止のため有効な対策である。
ポイント
・キャビテーション発生原因
ポンプ回転速度が上がりすぎる
ポンプの吸込側の配管抵抗が増加した
液温が高くなり、蒸発しやすくなった。
問.3 難易度★★☆

解答
(5)
排ガス混合(再循環)法は、燃焼用空気に排ガスの一部を再循環、混合して燃焼温度を下げ、
燃焼温度を下げて、窒素酸化物の生成を抑制する
問.4 難易度★★☆

解答
質量欠損をΔmとすると、ウランが核分裂した時のエネルギー\(E\)は
\(E=ΔmC^2\)
この内、30%が電力として取り出せるから、原子力発電で作られた電力\(P_1\)は
\(P_1=\frac{0.0009M×C^2×η_1}{t}[W]\)・・・①
一方、水量\(90000m^3\)を揚水するのに必要なエネルギー\(P_2\)は
\(P_2=\frac{gQH}{η_2t}×10^3[W]\)・・・②
①=②であるから
\(\frac{0.0009M×C^2×η_1}{t}=\frac{gQH}{η_2t}×10^3\)
\(M=\frac{gQH×10^3}{0.0009×C^2×η_1η_2}\)
\(=0.01037[kg]\)
\(\color{red}{=10.4[g]}\)
問.5 難易度★☆☆

解答
(3)
地熱発電は、地下から取り出した蒸気によってタービンを回して発電する方式であり、
発電に適した地熱資源は火山地帯に多く存在する
バイオマス発電は、植物や動物が生成・排出する有機物から得られる燃料を利用する発電方式である。
燃料の代表的なものには、木くずから作られる固形化燃料や、家畜の糞から作られる気体燃料がある

ポイント
【地熱発電】
・高温蒸気・熱水の再利用が可能
→発電に使用した高温の蒸気や熱水は、農業用ハウスや暖房用に再利用できる
・持続可能な再生エネルギー
→地熱を使用するため、燃料が不要であり、長期的な供給が可能
・天候、昼夜に左右されない
→太陽光発電と異なり、天候や昼夜の影響を受けず、安定した発電をおこなうことができる。
問.6 難易度★★☆

解答
(2)
一般に自励式交直変換装置では、運転に伴い発生する高調波や無効電力の対策のために、
フィルタや調相設備の設置が必要である。
他励式交直変換装置の場合も高調波が生じるためフィルタが必要であり、
また、無効電力を受電端で供給するため、調相設備が設置される
問.7 難易度★★☆

解答
(3)
一般に、変圧器のY-Y結線は一次、二次側の中性点を設置でき、一線地絡などの故障に伴い発生する異常電圧の抑制、
電線路及び機器の絶縁レベルの低減、地絡故障時の保護リレーの確実な動作による電線路や機器の保護等、多くの利点がある。
一方、相電圧は第三調波を含むひずみ波形となるため、中性点を設置すると、
第三調波電流が線路の静電容量を介して大地に流れることから、通信線への電磁誘導障害の原因となる等の欠点がある。
このため、△結線による三次巻線を設けて、これらの欠点を解消する必要がある。
問.8 難易度★★☆

解答
支持点間180m、たるみ3.0mのときの水平張力\(T_1\)は
\(D=\frac{WS^2}{8T}より\)
\(3=\frac{180^2W}{8T_1}\)
\(T_1=\frac{180^2W}{24}\)・・・①
次に支持点間200m、たるみ4.0m、のときの水平張力\(T_2\)は
\(T_2=\frac{200^2W}{32}\)・・・②
①②より
\(\frac{T_2}{T_1}=\frac{\frac{200^2W}{32}}{\frac{180^2W}{24}}\)
\(=0.926\)
よって92.6%にすれば良い
問.9 難易度★☆☆


解答
(1)
鉄塔などの支持物に電線を固定する場合、電線と支持物は絶縁する必要がある。
その絶縁体として代表的なものに懸垂がいしがあり、送電電圧に応じて連結数が決定される。
送電線への雷の直撃を避けるために設置される裸電線を架空地線という。
架空地線に直撃雷があった場合、鉄塔から電線への逆フラッシオーバを起こすことがある。
これを防止するために、鉄塔の接地抵抗を小さくする対策がとられている。
発電所や変電所などの架空電線の引込口には避雷器が設置される。
避雷器に用いられる酸化亜鉛素子は非線形抵抗特性を有し、雷サージなどの異常電圧から機器を保護する
問.10 難易度★★☆

解答
(4)
導電率の高い金属シース材を採用すると、渦電流が流れやすくなって、渦電流損が増加する。
問.11 難易度★★★


解答
単相二線式の送電電力\(P_1\)は
\(P_1=VI_1\)・・・①
三相4線式の送電電力\(P_2\)は
\(P_2=3VI_2\)・・・②
題意より①=②
\(P_1=P_2\)
\(VI_1=3VI_2\)
\(I_2=\frac{1}{3}I_1\)・・・③
単相二線式の線路損失\(p_1\)は
\(p_1=2rI_1^2\)
三相4線式の線路損失\(p_2\)は
\(p_2=3rI_2^2\)
③より
\(=3(\frac{1}{3}I_1)^2r\)
\(=\frac{I_1^2}{3}r\)
以上より、
\(\color{red}{\frac{p_2}{p_1}=\frac{1}{6}=0.167}\)
よって、三相4線式の線路損失は、単相2線式の線路損失の16.7%となる。
問.12 難易度★★☆


解答
(3)
6.6kV高圧配電線路は、60kV以上の送電線路や送電用変圧器に比べ、電線路や変圧器の絶縁が容易であるため、
故障時に健全相の電圧上昇が大きくなっても特に問題にならない。
また、1線地絡電流を小さくするため非接地方式が採用されている。
一般に、多回線配電線路では地絡保護に地絡方向継電器が用いられる。
これは、故障時に故障線路と健全線路における地絡電流が逆位相となることを利用し、故障回線を選択するためである。
低圧配電線路で短絡故障が生じた際の保護装置として高圧カットアウトが挙げられるが、これは、通常、柱上変圧器の一次側に取り付けられる。
問.13 難易度★★☆

解答
(3)
電力用コンデンサは、配電線の上流側ではなく負荷に近い位置に接続するほど力率改善効果は大きい
問.14 難易度★★☆

解答
(1)
SF6ガスは反応性が高く、安定した不活性、不燃性、無職、無臭の気体である。
問.15 難易度★★☆


解答
(a)(5)
\(η=\frac{定格出力×3600s×24h}{44000kJ/kg×Xkg}\)
\(X=\frac{定格出力×3600s×24h}{44000kJ/kg×0.42}\)
\(=\frac{600×10^3×3600×24}{44000×0.42}\)
\(=2805×10^3[kg]\)
\(\color{red}{=2805[t]}\)
(b)(3)
化学式より炭素の比率は85%であるから、炭素1kgが完全燃焼するために必要な炭素の体積\(O_C\)は
\(O_C=0.85×\frac{22.4}{12}\)
また、水素の比率は15%であるから、水素1kgが完全燃焼するために必要な酸素の体積\(O_H\)は
\(O_H=0.15×\frac{\frac{22.4}{2}}{2}\)
\(=0.15×\frac{22.4}{4}\)
以上より、1kgの重油が完全燃焼するために必要な理論空気量Aは
\(A=\frac{1}{0.21}(O_C+O_H)\)
\(=\frac{1}{0.21}(0.85×\frac{22.4}{12}+0.15×\frac{22.4}{4})\)
よって、使用する燃料が完全燃焼するために必要な理論空気量\(A_0\)は
\(A_0=2805×10^3×A\)
\(=2805×10^3×\frac{22.4}{0.21}(0.85×\frac{1}{12}+0.15×\frac{1}{4})\)
\(\color{red}{=32.4×10^6[m^3]}\)
問.16 難易度★★★



解答
(a)
3線一括した時の対地電圧\(C_1\)は下図より
\(C_1=3C_e\)
\(C_e=\frac{C_1}{3}\)・・・①

2つの心線を接地したときの残りの心線と大地間の静電容量\(C_2\)は下図より
\(C_2=C_e+2C_m\)
\(C_m=\frac{C_2-C_e}{2}\)
\(=\frac{C_2-\frac{C_1}{3}}{2}\)
\(=\frac{3C_2-C_1}{6}\)・・・②

①②より
\(\frac{C_e}{C_m}=\frac{\frac{C_1}{3}}{\frac{3C_2-C_1}{6}}\)
\(=\frac{2C_1}{3C_2-C_1}\)
\(=\frac{2×90}{3×45-90}\)
\(\color{red}{=4.0}\)
(b)
題意より作用静電容量\(C\)は
\(C=C_e+3C_m\)
\(=C_e+3×\frac{C_e}{4}=\frac{7}{4}C_e\)
\(=\frac{7}{4}×\frac{C_1}{3}=\frac{7}{12}C_1\)
よって、ケーブルの受電端を全て開放して定格の三相電圧を送電端に加えた時に1線に流れる充電電流\(I_C\)は
\(I_C=\frac{7}{12}×90\)
\(\color{red}{=52.5[A]}\)
問.17 難易度★★★



解答
(a)
負荷Aの力率cosθ=90%
\(sinθ=\sqrt{1-cosθ^2}=0.436\)
以上より、負荷Aのベクトル図は下記の通り
負荷Aの遅れ無効電力\(Q_1=2906[kvar]\)・・・①

負荷Bの力率cosθ=95%
\sinθ=\sqrt{1-cosθ^2}=0.312\)
以上より、負荷Bのベクトル図は下記の通り
負荷Bの遅れ無効電力\(Q_2=986[kvar]\)・・・②

①②より
合成力率100%にするための力率改善用コンデンサの総容量は
\(Q=Q_1+Q_2=2906+986=3892[kvar]\)
\(\color{red}{≒3900[kvar]}\)
(b)
コンデンサ設置点の電圧をVとすると、電圧降下vは
\(V=\sqrt{3}IXsinθ=\frac{\sqrt{3}VXIsinθ}{V}\)
ここで、力率改善用コンデンサの容量を\(Q\)とすると、
\(Q=\sqrt{3}VIsinθ\)
よって電圧降下vは
\(v=\frac{QX}{V}\)
基準容量を1MV・Aとすると、Q=1p.u. V=1p.u. であるから、線路インピーダンスXは
\(X=\frac{vV}{Q}=\frac{0.008×1}{1}=0.008\)
10MV・Aに変換すると、
\(X=0.008×10\)
\(\color{red}{=0.08p.u.=8[%]}\)
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